おせちは、もともと
一年の始まりに体を整えるための「養生食」でもあります。

難しい薬膳食材を使わなくても、
身近な食材を「意味を知って」選ぶだけで、
お正月ごはんは立派な体調ケアになります。

今日は、無添加・シンプルで作りやすいおせちを、薬膳の視点でご紹介します。

●田作り（ごまめ）

薬膳的な意味：腎を補い、生命力を養う

小魚は薬膳で「腎」を養う食材。
腎は生命力・成長・老化に関わる大切な働きを担います。

年の始まりに田作りを食べるのは、
一年を元気に過ごすための“エネルギーチャージの意味も。

●きんとん

薬膳的な意味：脾（胃腸）を養い、気を補う

さつまいもは、
胃腸を元気にして「気（エネルギー）」を補う食材。

お正月は食べすぎ・胃もたれが起きやすい時期。
きんとんは、疲れた胃腸をやさしく立て直す役割もあります。

●数の子

薬膳的な意味：腎を補い、血を養う

卵のような性質をもつ数の子は、
腎と血を補う食材。

冷えやすい冬の体に、
内側から力を蓄える意味をもつ一品です。

●なます

薬膳的な意味：気血の巡りを整える

大根は「気」を巡らせ、
酢は「血」の巡りを助ける食材。

こってりした料理が増えるお正月に、
なますは体の流れをリセットする役割を果たします。

●伊達巻

薬膳的な意味：血を補い、心を落ち着ける

卵は「血」を補う代表的な食材。
疲労回復や、気持ちの安定にもつながります。

新しい年を迎えるとき、
心をゆるめる意味のある一品です。

おせちは「縁起」だけでなく、
季節と体を整える知恵が詰まった食事。

すべて完璧に作らなくても大丈夫。
一品でも、意味を知って食べるだけで、
体はちゃんと応えてくれます。

無添加で、無理をしない。
そんなお正月の過ごし方で心も体もゆっくり休めてくださいね。

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